また旭川市はやってくれる。マイクロソフトが旭川市を「Webデザインの街」にするそうだ・・・。
10月14日。
マイクロソフト、旭川市、旭川ICT協議会の提携が発表されました。
「Webデザインの街・旭川」目指すそうです。
あ~あ。
旭川リサーチセンター内にマイクロソフトイノベーションセンターを作るらしいです。
写真を見る限りは、長机を並べてWindouwsPCを並べている様にしか見えません。
まあ、それはいいでしょう。
とにかく、旭川のような地方都市が、世界的な大企業と関わり新しい取り組みを行おうという事は大変喜ばしいです。
しかし、Web屋の立場から見るとチョット気になる部分がいくつかあるのです。
何故、旭川を対象にするのか?
企業のイメージアップ戦略でしょうか。
対外的な取り組みは殆んど旭山動物園がらみ。
旭山動物園関連のサイトのトラフィックは連日相当のものです。
それなのに、旭山動物園を筆頭に旭川市関連のWebはお粗末な物ばかり。
地元業者に対しては、カッチカチなのに外からは相変わらずユルユル。
旭川市はIT技術者育成や、外からのビジネスに期待しているようですがどれだけ効果のあるものか。
畑を耕すだけで、誰かが種を蒔いてくれるのを待つというのでしょうか。
MSがちらつかせるSilverlightを旭川市側の人間は誰もどんな物だか理解していないかもしれない。
もちろん、そうじゃない事を願いますが。
もしそうなら、チョット心配です。
さて、そのSilverlightという代物。
主に、Javascriptなどのプログラム言語をベースにしたWebアプリケーションツール。
ブラウザを通して動的コンテンツを生成するので、業界ではFlashとの競合製品と言われている。
MSではそれを嫌い、すでに広く普及しているFlashと対抗しているわけではないと言っている。
一部では業務アプリケーション向けという話もあるが、すでに企業ではサーバーベースのアプリケーションは成熟しており、さらにSilverlightが吐き出すような動的なコンテンツが求められているとは思えません。
ITイコールWebデザインではない!
IT技術者を育成したところでその事がWebデザインにつながるでしょうか。
Webは、情報媒体であり広告媒体です。
Web業界は、広告・マーケティング業界が主であり、メディア業界が侵入しかけている所です。
動的なプログラムが今後どう絡もうと、それが主になる事はありえません。同じ機能を実現するなら背後で何が機能しようと関係はありません。
相変わらず、旭川にはWebに精通したブレインがいないようです。
せめて、Webデザインという言葉を使わなければ、ココまで噛みつく事もないのですが、Webアプリぐらいにしとけばいいものを。
まあ、ADA(旭川デザイン協議会)が絡んでいる事がせめてもの救いでしょうか。
現状を理解していないようで。
市内の専門学校や大学でMS技術習得のカリキュラムを増やし、雇用拡大や道外からのIT関連ビジネスの獲得の土壌をつくろうという事ですが、それで使い物になる人材は育つのでしょうか。
今後どれほど、その技術が必要とされるのでしょうか。
Web屋としては、プログラマーなら、C、PHP、SQL、ActionScript、JavaScriptあたりを、コーダーなら、CSS、XHTMLあたりを、デザイナーやディレクターなら広告マーケティング、インフォメーションアーキテクト、ユニバーサルデザインあたりをみっちりやって欲しい。
色んな技術を学んだところで、その辺のパソコンに詳しい人以上にはなれないでしょう。
マイクロソフトの言う事が正しいなら、基礎がしっかりしていれば使いこなせるはずなのです。
もともと、ITにしても、WEBにしても業界人は地方の格差などそれほど感じておらず、東京の仕事やメーカーの仕事を下請けでしている人は沢山います。
だから、インドや中国の安価なIT技術者が伸びる訳で。
地方都市の旭川がいくら頑張ったところで、アドバンテージは言葉が通じることぐらい。
それにしたって、北大を絡めて早くから取り組んでいるサッポロバレーや札幌テクノパークよりうまく出来るとは思えない。
すでに、札幌なんてアジア各国とITでつながろうとしているぐらいなのに。
新しい取り組みは結構ですが。
今回も、地元のWEB屋は蚊帳の外。
ホントにWEBの凄い仕事が来たとして、旭川に出来る会社なんてあったか~。
まあ、税金の無駄遣いなんてならない事を切に願います。
したっけの。
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